-
2025年7月総合コラム:「知的財産推進計画2025」を決定(政府)
政府は、「知的財産推進計画2025」を決定し、知的財産の国際的な競争力について初めて数値目標を盛り込み、国際ランキングで4位以内を目指す方針を示しました。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/chitekizaisan2025/pdf/suishinkeikaku_gaiyo.pdf
同計画では、WIPO(世界知的所有権機関)が毎年発表している「グローバル・イノベーション指数(GII)」での目標順位を設定。AIの活用やトップレベルの研究者など海外人材の招致を通じて2035年までに4位以内を目指すとしています。過去の我が国の最高位は4位(2007年)で、2024年はスイスが首位、日本は13位でした。
また、今後、発明などへのAIの関与が増えることが予想されるとして、発明や創作の過程でAIを利用した場合の「発明者」の定義などについて早期に結論を得ることを求めています。海外のサーバを介した特許権侵害行為への対応なども検討し、必要な制度の整備を進める方針です。
日本の技術を国際標準にするための「新たな国際標準戦略」が策定されました。また、AIや環境・エネルギー、モビリティー(移動手段)といった8分野を「戦略領域」とし、専門人材の育成や官民連携の強化を通じて重点的に支援するとしています。
さらに日本市場における時価総額に占める無形資産の割合を2035年までに50%以上とする目標も設定しました。2020年時点の日本市場における無形資産割合は32%、米国市場は90%、中国市場は44%、韓国市場は57%です。
(注意)本コラムは、理解のしやすさを最優先に作成していますので、法律的な正確性はありません。本コラムのアドバイスを参考にする際の責任で追いかねますのでご了承ください。
本コラムの著作権は、知的財産管理センターを運営する株式会社ブライナに帰属しますので、無断転載を禁止致します。