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2025年12月総合コラム:「木枯し紋次郎」の著作権侵害を認定(知財高裁)
時代小説「木枯し紋次郎」の主人公を模したキャラクターのイラストを駄菓子の容器に無断で描いたとして、原作者の遺族が菓子メーカーに損害賠償などを求めた訴訟の控訴審で、知財高裁は、請求を棄却した一審・東京地裁判決を取り消し、著作権侵害を認めて約5600万円の損害賠償などを命じました。
https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-92621.pdf
出典:令和5年(ワ)第70139号判決文
木枯し紋次郎は1971年に雑誌連載が開始され、翌1972年1月にテレビ化。後には映画化もされました。一方、問題となった駄菓子「紋次郎いか」は1972年6月に発売されました。
原告は主人公である紋次郎について、①三度笠をかぶり、②通常より長い道中合羽、③口に長い竹の楊枝をくわえ、④長脇差を携えた姿、という部分で特定する旨を主張。
一審・東京地裁は、「典型的な渡世人スタイルの表現は、歴史的にありふれたもので創作性がない」として請求を棄却しました。これに対し、知財高裁は、「①から④の4つの特徴すべてを備えた人物が登場するドラマ等が存在していたとは認められず、イラストはテレビ作品の紋次郎の画像に依拠し、その画像の表現上の本質的な特徴の同一性を維持しつつ、具体的な表現に変更を加えて、新たに思想又は感情を創作的に表現したものであり、イラストに接する者がテレビ作品の紋次郎の画像に係る表現上の本質的な特徴を直接感得することができるから、イラストはテレビ作品の紋次郎の画像の翻案であると認められる」と判断。一審判決を取り消し、被告の著作権(翻案権)侵害を認定しました。
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