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2024年12月総合コラム:「知的財産取引に関するガイドライン」を改正(中小企業庁)
中小企業庁は、知的財産に係る取引における基本的な考え方などを示した「知的財産取引に関するガイドライン」を改正しました。
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/chizai_guideline.html
同ガイドラインは、不適正な取引慣行の抑止のために策定されたもので、今回の改正では、大企業が知的財産権上の責任を中小企業に一方的に転嫁する行為(責任転嫁行為)を禁止することなどが明確化されました。
<主な改正事項>
改正内容は、実際の取引において発生し得るシチュエーションを想定しつつ、状況に応じた適切な責任分担の考え方や、帰責事由がない受注者が発注者に対して行使すべき権利などについて明確化しました。
・第三者の知的財産権を侵害しないことに係る保証責任や、その保証に当たっての調査費用などの負担については、発注者・受注者が果たした役割などに応じて適切に分担し、受注者に一方的に転嫁してはならない
・発注者から受注者への「指示」は、口頭での助言や情報提供のような正式な書面によらない形式のものも含み得る
・受注者に帰責事由がないにもかかわらず、受注者が第三者から訴えられた場合には、発注者は、受注者からの目的物の仕様決定に係る経緯などの開示要請や、第三者との間に生じた損害賠償についての求償などに応じるべきである
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