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2026年3月総合コラム:標準必須特許(SEP)を専門に調停(東京地裁)
東京地方裁判所は、標準必須特許(Standard Essential Patent:SEP)に関する紛争解決を目的とした新たな専門調停制度を導入しました。無線通信の分野などにおける標準規格の実施に不可欠な特許である標準必須特許(SEP)を巡る国際的な特許紛争などを迅速に解決することを目指しています。
調停制度の開始に伴い、東京地裁知的財産権部は、早期決着に向け、和解を前提とした「標準必須特許(SEP)に基づく特許権侵害訴訟の審理要領」も公表しました。
https://www.courts.go.jp/tokyo/saiban/minzi_section29_40_46_47/SEPJM_chizai_jiken_teiki/index_2_1.html
SEPを巡るライセンス交渉や紛争は、これまで通信事業者間で行われることが中心でしたが、IoTの普及により、通信事業者以外の異業種間でのライセンス交渉や訴訟が増えています。
一方、近年、SEPのライセンス料の高額化や、複数の特許が絡み合うことによる訴訟の複雑化や長期化などが課題となっています。
今回導入された調停制度では、訴訟であれば、通常、数年を要するところを、半年(原則3回の調停)での合意を目指しています。迅速な合意を得られれば、企業のコストや時間の負担が大幅に軽減することができます。
また、日本の特許だけでなく、全世界のライセンス契約をパッケージで解決できるよう設計されています。調停員は、裁判官1名と弁護士等の専門家2名という3名の構成で企業間の合意形成を促します。
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